賃貸物件を退去する際に、いったいどこまで掃除をすれば良いのかで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
部屋の汚れの状態次第では敷金の全額を返還してもらえない可能性があるため、退去時にはできるだけきれいにすることが大切です。
今回は賃貸物件の退去時にすべき掃除の範囲や、とくに汚れやすいキッチン・お風呂掃除のポイント、退去時にかかる費用相場について解説します。
賃貸物件の退去時におこなうべき掃除の範囲は？
賃貸物件の入居者には原状回復義務が課されるため、退去する際には入居時と同じ状態にする必要があります。
掃除すべき範囲は一概にはいえませんが、国土交通省が定めている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、日常生活上で生じる損耗については入居者が修繕費用を負担する必要はありません。
具体的には「畳の日焼け」や「家具による床のへこみ」「壁紙の変色」などが該当します。
ただしキッチンの油汚れやお風呂の水垢・カビなどは通常の損耗にはあたらないケースがあるため、退去にあたってはしっかりと掃除をしておいたほうが無難です。
使用した設備を入居時同様きれいな状態にしてから退去することで、敷金を全額返還してもらえる可能性が上がります。
賃貸物件の退去時にキッチンを掃除するポイント
頻繁に料理をする方であれば、キッチンのコンロや換気扇などに油汚れがこびりついていることがあるでしょう。
コンロや換気扇の油汚れを落とす際はアルカリ性の洗剤か、洗剤が不要のメラミンスポンジを使うことをおすすめします。
一度の掃除では落とし切れない頑固な油汚れの場合は、洗剤に浸したキッチンペーパーをしばらく貼り付けてから雑巾やスポンジで汚れを拭き取りましょう。
また蛇口やシンクに付いた水垢は、酸性の洗剤を使うと落としやすくなります。
キッチン全体の原状回復にかかる費用相場は3万～5万円です。
意外と高く付いてしまうことから、敷金をなるべく返還してもらうためにも日頃から定期的な掃除を意識しましょう。
賃貸物件の退去時にお風呂を掃除するポイント
お風呂場は使用後にしっかりと洗い流して乾燥させないと、水垢やカビが発生してしまいがちです。
洗い場や浴槽に水垢やカビが付いてしまっている場合は、浴室用の洗剤を使って落としましょう。
どうしても落とし切れないカビは、市販のカビ取り剤を吹き付けてしばらく置いたのちにブラシなどを使って落とします。
また、見落としやすい排水口や換気扇の汚れもきちんと落とすようにしましょう。
お風呂場の原状回復にかかる費用相場は1万～2万円ですが、汚れをきれいに落とすことで費用を負担せずに済むでしょう。
まとめ
賃貸物件を退去する際には、基本的に入居時と同じ状態にしなければなりません。
日常生活を送る際に生じた損耗に関しては修繕費用を負担する必要はありませんが、キッチンの油汚れやお風呂場の水垢・カビに関してはクリーニング代を請求されかねないため、退去前に掃除するようにしましょう。
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